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LinuCは運転免許証と同じ。自分のスキルを知ってもらうツールとして使っていきたい

インタビューに答えてくれた方

今回はエス・アール・アイ株式会社に所属する加地 康広(カジ ヤスヒロ)さんに、取得されたLinuCについて色々とお話を伺いました。

Q1.取得している認定について教えてください。

LinuCレベル1を持っています。2020年3月に101試験を受験して合格し、2021年3月に102試験に合格してLinuCレベル1の認定取得となりました。CCNAの資格はだいぶ昔に合格していたので、久しぶりの資格取得へのチャレンジとなりました。

Q2.LinuCを知った"きっかけ"と、受験する(認定を取得する)ことを選んだ理由について教えてください。

一番のきっかけは、職場からLinuCレベル1の取得を求められたからです。

DNSやプロキシーサーバーの運用管理業務といった日々の業務を行なっている中で、関連する知識やスキルを求められることも増えてきていました。私自身も概要レベルの知識にとどまっていて具体的で体系立った形までにはなっていませんでしたので、これを機会にLinuxやサーバー関連の知識の基礎固めになればいいなという思いもあり、チャレンジしました。

Q3.LinuCの取得を通じて得た知識は、どのような業務で役立っていますか?具体的にお聞かせください。

技術の面とコミュニケーションの面で役に立ってくれていると思っています。

技術の面でいえば業務上のさまざまな場面で役に立ってくれていると思いますが、特に現場ではBIND関連の基礎知識の習得が役に立っていると思っています。

もう一方のコミュニケーションの面ですが、これはお客さんとの会話をしっかり理解しながら行うことができるようになった、ということです。やはりエンジニアとはいえお客さんとコミュニケーションを取る機会もありますので、そういった時にしっかり会話できるのはいいことだと思います。

Q4.LinuCの特徴はどのようなところにあると感じますか?

CCNAはだいぶ昔に取得したので比較もできないのですが、LinuCの試験問題は汎用的だと感じました。

というのもディストリビューションが異なるRed Hat Enterprise LinuxとUbuntuとでは使うコマンドも違ってきますので、その辺をしっかりカバーしてくれているのが良いと思いました。

それとLinuCの試験問題についてですが、教材を読むだけではなかなか回答できないようなものが含まれていて、基本知識をしっかりと理解していてじっくり考えないと正答できない問題が多いな、という印象でしたね。暗記をすれば合格できるか、といえばそうでもないと思います。

Q5.LinuCの認定を取得したことで得られたご自身にとっての一番の「メリット」は何だと思いますか?

認定という第三者からの技術力の証明ということで、客観的に自分のスキルを可視化してアピールできるようになったことだと思います。外部の人に対して「あの人はインフラ業務の基礎は分かっている」という印象を与えられるようになったのが良かったと思っています。

またエンジニア派遣業務の営業的な視点にもなってしまいますが、派遣できるエンジニアの技術力のアピールにもなるのではないかな、とも思います。

認定は車の免許にも似ているところがあって、車の免許も取得して終わりではなくそこからどう車を運転し使っていくかが大事なのと同様に、LinuCも取得して終わりではなく私のことを知らない人に私自身を知ってもらうためのものとして使っていきたいと思います。

Q6.どのような教材を使って学習をしましたか?それを使った具体的な勉強方法と合わせて教えてください。

101試験と102試験との受験の間は1年ほど期間が空いてしまいましたが、それぞれ3ヶ月程度勉強したと思います。家にいるとなかなかまとまった時間が取れないので、通勤時間や仕事からの帰り道にコーヒーショップなどに立ち寄って時間を作っていました。

教材でいうと「Linux教科書 LinuCレベル1(翔泳社)」「Linux教科書LinuCレベル1スピードマスター問題集(翔泳社)」、「Ping-t」を組み合わせて知識をつけて、併せてCentOSとUbuntuの学習環境をVirtualBox上に用意して実際に試しながら進める、という方法にしていました。

参考書を読むだけで理解できる人もいると思いますが、私の場合は実際にコマンドを試してみないと理解が頭に定着しなかったので、そのようなやり方になりました。

Q7.受験するにあたって、LinuCのホームページで役立ったコンテンツはありますか?

LinuCの試験で問われる内容を確認するという意味で、出題範囲のページは確認しました。

そのほかで言うと「例題解説」をよく利用しました。LinuCのメールマガジンも購読しているのですが、そこで毎回例題解説が紹介されるので、それを使っていました。Ping-tやスピードマスター問題集とは違う切り口での問題となるので、とても参考になったと思っています。

Q8.受験するにあたって、それぞれの認定試験のホームページ以外で参考にしたサイトや動画などがあれば教えてください。

外部のサイトではなくLinuCのサイトのコンテンツになりますが、「動画で学ぶピンポイント技術解説」を見ていました。

技術解説セミナーつながりで言うと、コロナ禍前でリアル開催をしていた頃に技術解説セミナーに参加してみたり、Linux標準教科書を使った有料のセミナーなどにも参加するなど、LinuCの認定取得とは関係なしに純粋に好奇心からLinux関連の情報収集を昔からよくしていました。

Q9.エンジニアとしての今後のキャリアはどのようにお考えですか?夢や計画などあれば、併せてお聞かせください。

まずはLinuCレベル2の認定取得を2024年中に達成したいと思っています。LinuCレベル2ではプロキシーサーバーやDNSサーバーの具体的な構築方法について問われるので、今の業務につながると思っています。

また20年以上ITエンジニアとして経験を積む中で、サーバーやネットワーク、データベース、セキュリティとさまざまな業務に携わってきましたので、それらの経験を活かして困っている人の課題解決に貢献できればいいなと思っています。最近は「ホワイトハッカー」という言葉もありますが、そう言われる人になりたいと思っています。

Q10.LinuCの認定取得を目指す人に「一言」お願いします。

認定取得はゴールではなく、あくまでも手段であることを忘れないでほしいと思います。なりたい姿をしっかり考えた上で、必要なスキルを身につけていくと考えた方がモチベーションの維持にもつながると思います。

また「なりたい姿がわからない」と言う場合はなるべく周囲に興味を持つようにして、自分の周囲で動いているシステムをのぞいてみたり、先輩と会話してみたり、オンライン・オフラインを問わずセミナーなどに参加するなどして、目指したい姿の「種」が見つけてもらえたら、と思います。

このインタビューは2023年11月に行いました。


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