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「基本情報技術者試験」の受験を検討されている方へ(段取りが大切!)

こんにちは、LPI-Japanのハトガイです。先日、基本情報技術者試験の紹介の記事を書きました。

その中でも書きましたが、基本情報技術者試験はITエンジニアを目指す人のIT基礎力を問う登竜門的な試験です。

そこで今回は基本情報技術者試験の受験を検討している学生の皆さんに向けに、試験の概要とおすすめの勉強法というか段取りについて紹介したいと思います。

基本情報技術者試験の概要

改めての紹介になりますが、基本情報技術者試験の出題範囲は広いので、その概要を紹介したいと思います。

出題範囲

コンピューターの仕組み、基礎理論、プログラミング、各種技術要素などのテクノロジ系の割合が高いものの、管理職の仕事に関する内容のマネジメント系、経営者の仕事に関する内容のストラテジ系を含む3分野から出題されるのが特徴です。

学生の皆さんからすると、管理職の仕事(マネジメント系)や経営者の仕事(ストラテジ系)などは身近なものではないので、ピンとこないですよね。

試験の問題数と合格点

午前試験は、4つの選択肢から1つの回答を選ぶ問題が80問出題されます。午後試験は、全部で11問出題されますが、その中から5問を選択して回答します。

午前と午後の試験の得点がすべて基準点以上の場合に合格となります。午前と午後どちらか一つだけが基準点以上の場合は不合格になります。

午前試験

100点満点中60点以上で合格です。

午後試験

各設問の選択肢は3〜9択で、100点満点中60点以上で合格です。

改めての紹介になってしまいますが、基本情報技術者試験の詳細はこちらの記事をご覧ください。

一番大事なことはスケジュールを作成すること

国家試験と聞くと難しいと感じるかもしれませんが、試験対策/試験勉強を怠らなければ合格できます。

下記のページは受験者の情報をまとめたページです。こちらを見ていただくと多くの学生が受験して合格していることがわかると思います。

大学生であれば、学部や専攻によって勉強しなければならない分野に差は出るでしょうが、試験対策/試験勉強の「とっつきやすさ」という意味では総合的に見て理系文系でそれほど差が出るとは言えないでしょう。

勉強時間については、基本情報技術者試験の場合、初心者の目安が約200時間といわれています。

そういう意味では、まずは自分なりにスケジュールを組んでみることから始めましょう。

基本情報技術者試験は、2022年の段階では、年2回しか実施されません。上期が4~5月ごろ、下期が10~11月です。

スケジュールを組む場合、試験を上期にするか下期にするかで大きく計画は変わりますし、就活期間を考慮すると大学3年次であれば下期、4年次であれば少なくとも上期での受験を目指す必要はありそうです。

仮に大学3年次のうちに下期に受験しようと考えるとします。受験のための勉強時間は少なくとも150時間程度は確保したいので、1日3時間で50日、およそ2か月を準備期間として確保する必要が出てきます。

学業やアルバイトもあるでしょうから、人によっては1日3時間を確保できないとなれば、その分日数が必要になってきますので、自分の状況に応じて調整してくださいね。

ちなみに、本記事を執筆時(2022年7月末)での直近の基本情報技術者の試験日は2022年10月9日です。この試験を受験する場合は同年7/8から7/28までが受験願書の申込期間になっていました。つまり、受験する場合は遅くとも試験当日の2か月前までに受験の意思表示(=申し込み)をする必要があります

勉強法は十人十色

基本情報技術者試験の試験対策は、ある意味十人十色といえます。

IPAが公開している過去問題を解くだけの人もいるでしょうし、大手出版社が発行する試験対策本を利用する人、オンラインの教材を利用する人、民間のエンジニアスクールなどの有償プログラムを利用する人、複数の教材を併用する人など、さまざまです。

もっとも一般的な方法としては、市販の試験対策本を購入して、試験範囲を体系的に把握したうえで、市販やオンラインの問題集などに取り組むスタイルになるでしょう。

基本情報技術者試験では、過去に出題された問題にとても似ている問題が頻繁に出題されることから、頻出の過去問を解くことが合格への近道といわれていますので、教材に何を使用するにしても最終的には過去問への取り組みが最も重要になります。

市販の試験対策本については、複数の出版社から発行されているので、書店などで実際に手を取ってみることをおすすめします。読みやすさや説明のわかりやすさといった観点も重要ですが、デザインや編集スタイルで選んでみるのもよいかもしれません。

売上1位や発行部数などを売り文句にするものもありますが、実際はどの対策本もIPAのシラバスに沿って内容が構成されているし、出題範囲を体系的に網羅しているので、内容的にそれほどの大差はないと思ってよいと思います。

基本情報技術者試験は受験者も多く、試験対策本自体、比較的安価で提供されることが多いです。2022度版でおおむね2000円前後といったところです。

オンラインの受験講座は、ほとんどが有償で3~4万のコースが比較的多く、高いもので10万円を超えるものもあります。予算には余裕があるが日程的に厳しいという人であれば、有償の受験講座を使って短期で勝負する方法もあるでしょうが、一般的にはそこまでお金も時間もかけられないという人が多いのではないでしょうか。

ともあれ、教科書的な側面を持つ対策本で基本的内容を勉強した後は、問題慣れするという意味で過去の試験で出題された問題に取り組むことをおすすめします。

教科書的な試験対策本と問題集をセットで用意しているところも多いですが、あくまで問題集として活用できれば良いので無理に同じ出版社のものを選ぶ必要はありません。デザインが自分好み、解説が充実しているなど、こちらも実際に手に取ってみて自分の好みで決めてよいと思います。

また、広告表示はありますがオンラインで利用できる無償の過去問題出題サービスもあります。実施年に関係なく分野ごとに出題するモードや模擬試験モードといった機能もあるので有効に活用しましょう。

受験を将来の姿を想像する機会にしよう

基本情報技術者試験の受験において、合格をすることはもちろん大切です。
合格を目指してしっかり計画を立て、それを実行してきた結果として合格に至った訳ですから、何よりかけがえのないことと言えるでしょう。

一方で、残念ながら不合格になってしまう場合もあることでしょう。多くの時間を費やした訳ですから、とても残念に思うことだと思います。

なので、私としては結果はどうあれ資格の取得を目指して勉強してみてどうだったのか、振り返ってみることをお勧めしたいと思います。

受験勉強を通じて、

  •  システム開発に興味が深まり、SEとして利便性の高いサービスを開発したい。

  • ITインフラの重要性に気が付き、インフラエンジニアを目指したい。

  • 今後はセキュリティがさらに重要になるから情報処理支援士のような専門性の高いセキュリティエンジニアを目指したい。

  • プロジェクトマネジメントとしてビッグプロジェクトをコントールしてみたい。

といったような、将来への夢や目的が生まれたとしたら素晴らしいことではないでしょうか。

勉強の振り返りに加えて自分の夢を反映させれば、就活のエントリーシートも充実するはずです。

受験結果が出た後は?

基本情報処理技術者に合格することはとても大切なことですが、実際は合格したら終わりではありません。ITエンジニアとしてのスタートとも言えるでしょう。

試験を通じて学んだことはあくまで基礎的な知識だったり基礎理論であったりするわけで、実際にはこれから実務の中でさまざまなスキルを習得していったり、Linux技術者認定「LinuC(リナック)」のような実際のスキルを証明する認定の学習を通じて習得いくことになります。

とはいえ、少なくともあなたが取得した資格は無駄にはなりません。資格は自分のスキルを客観的に証明してくれる便利なものです。

なにより、有資格者であるということは資格を取得するために努力し、しかも結果を出すことができる、ということの証明でもあります。

就活や転職はもちろん、一緒に働く先輩や上司にもアピールできます。

資格の取得を通じて、ITエンジニアとしてのキャリアをスタートさせてみてはいかがでしょうか。

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